【お金と勉強】なぜ「成績が上がったらお小遣い」は効果がないのか?脳科学が明かす“ヤル気のワナ”

【お金と勉強】なぜ「成績が上がったらお小遣い」は効果がないのか?脳科学が明かす“ヤル気のワナ”

 

どうも!

「この原稿を書いたら高級焼肉!」と自らに“ご褒美”を設定した結果、
焼肉のことばかり考えてしまい、原稿が一行も進まなかった効率脳アドバイザーSHOです。
#脳内はジュージュー

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「ご褒美」は本当に効くのか?

さて、あなたに質問です。

 

「この仕事が終わったら、ボーナス10万円!」
「テストで100点取ったら、お小遣い1万円!」

 

こう言われたら、誰だって
「よっしゃー!」とやる気が出ますよね。

僕たちは「アメ(報酬)は、人をやる気にさせる」と
固く信じています。

 

…しかし。

 

もし、その「アメ」が、
あなたの“本当の能力”や“創造性”を
静かに“殺して”いるとしたら…?

 

今日は、
お金とモチベーション(やる気)に関する、
ちょっと不都合な真実について解説します。

 

 

 

衝撃:高額な報酬をもらったグループは「惨敗」した

心理学の世界で、
あまりにも有名な「ろうそく問題」という実験があります。

 

参加者に、こんな課題が出されました。

 

【課題】
「ろうそく、画鋲(がびょう)の入った箱、マッチ」

これだけを使って、
ロウがテーブルに垂れないように、
ろうそくを壁に立てかけてください。

 

…あなたならどうしますか?

 

(正解は、画鋲の「箱」を空にして、
その「箱」を画鋲で壁に留め、
ろうそくの「土台」にすることです)

この正解にたどり着くには、
「箱は画鋲を入れるモノ」という“常識”を捨て、
「箱は土台にもなる」という“創造的なひらめき”が
必要になります。

 

さて、実験では参加者を2つのグループに分けました。

 

【Aグループ】
「人間の平均的な解決時間を計りたい」とだけ伝えた。

 

【Bグループ】
「成績優秀者には5ドル、
もし最速だったら20ドル(高額報酬)をあげます!」
と、強烈な“ご褒美”をぶら下げた。

 

当然、Bグループの方が
やる気に燃えて、圧勝したと思いますよね?

 

結果は、真逆でした。

 

なんと、高額な報酬を提示された
Bグループの方が、
Aグループより解決時間が【平均3分半も遅かった】

のです。

#ご褒美が邪魔をする

 

 

 

なぜ?お金が「脳の視野」を狭くする

なぜ、こんなことが起きたのでしょうか?

僕の考察を交えて解説します。

 

それは、僕たちの「やる気」に
2つの種類があるからです。

 

  1. 内発的動機付け
    楽しさ、好奇心、探求心。
    (=創造性やひらめきの源)
  2. 外発的動機付け
    お金、ご褒美、罰、他人の目。
    (=報酬の源)

 

「ろうそく問題」を解くには、
①の「内発的」なやる気で、
脳をリラックスさせ、視野を広く持って
「あの“箱”、何かに使えないかな?」と
考える必要がありました。

 

しかし、

「20ドルもらえるぞ!」という
②の「外発的」な報酬が提示された瞬間、
Bグループの脳は「報酬ゲット!」という
一つの目標に“ロックオン”されます。

 

脳の「集中力」は高まりますが、
その代償として「視野狭窄(しやきょうさく)
(=トンネル・ビジョン)が起きてしまうのです。

 

脳は「ろうそく!画鋲!壁!」と、
目の前の道具にしか意識が向かなくなり、
その「外側」にある“箱”という
クリエイティブな解決策に、
永遠に気づけなくなってしまったのです。

 

結論:
お金(ご褒美)は、「単純作業」のスピードは上げますが、
「創造的な作業」のパフォーマンスは、
逆に“殺して”しまうのです。

 

 

 

「子供の成績」にお金を払ってもムダな理由

この「ご褒美のワナ」は、
子育てにも当てはまります。

 

経済学者のローランド・フライヤーが、
ニューヨークやシカゴの学校で、
大規模な実験を行いました。

 

【実験】
子供たちに「良い“成績(結果)”を取ったら、
高額な報酬を支払う」と約束しました。

 

【結果】
子供たちの成績は、まったく上がりませんでした。

 

これも「ろうそく問題」と同じです。

子供たちは「どうすれば成績が上がるか」
(=“箱”の使い方)を知りません。

 

その状態で「お金(報酬)」を与えられても、
脳が「報酬!」とロックオンされるだけで、
具体的な解決策(勉強法)にはたどり着けず、
やる気だけが空回りしてしまうのです。

 

 

 

お金は「毒」なのか?「薬」なのか?

ここまで聞くと、
「じゃあ、お金でやる気を出すのは
全部ダメなのか!」
と思ってしまいますよね。

 

でも、待ってください。

 

先ほどのフライヤーの実験には、
実は「驚くべき続き」があります。

 

彼は、別の実験で「成績(結果)」ではなく、
“ある行動”」に対してお金を払いました。

 

すると、今度は
子供たちの成績が【劇的に】上がったのです。

 

さらに、お金は「ご褒美(アメ)」としてではなく、
罰金(ムチ)」として使った時、
その真価を発揮します。

 

もし、
重度の「ドラッグ依存症」に苦しむ患者が、
ある“お金の仕組み”を使っただけで、
劇的に更生した、としたら…?

 

ご安心ください。

そのための「完全な設計図」を用意しました。

 

僕のYouTubeチャンネルのメンバーシップ会員限定記事では、
お金を「やる気」に変える“正しい使い方”のすべてを
解説します。

 

「結果」ではなく「何」にお金を払うべきなのか?

 

そして、「ご褒美」よりも100倍強力な
損失回避」の仕組みを使った、
最強のモチベーション構築術を伝授します。

 

これはあなたが「お金」に振り回されるのをやめ、
「お金」をハックして自分を動かすための「処方箋」です。

 

▶ 有料記事『【実践・完全版】「お金」でヤル気を引き出す禁断の脳ハック術。なぜ「ご褒美」は効かず、「罰金(損失)」は効くのか?』はこちら

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【追伸】
僕も「創造性」を高めるため、
ご褒美(外発的動機付け)を断ち、
「ただ楽しいから書く!」という
内発的動機付けだけで、
このブログを書いてみました。

…その結果、
楽しすぎて、気づけば8000文字の
超大作になってしまい、
「長すぎる!」と妻に怒られました。

どうやら僕の脳は、
「内発的動機付け」が暴走すると、
「締切」という社会的なブレーキが
効かなくなるようです。
#内なる炎

 

それでは、今日もこの言葉で締めさせていただきます。

『今日1日をモノにしよう!』

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

 

参考書籍

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