同じ状況でも人によって結果が変わるのはABC理論で説明がつく

とんでもなく辛い状況にある時。

人は2つのパターンと結果に分かれます。

 

1つは諦めてしまう人。

もう1つはその状況を克服する人。

 

辛い状況は同じはずなのに、なぜこのように乗り越える人と諦めてしまう人に分かれるのでしょうか?

 

これは物の見方や考え方が自己表現に影響及ぼした結果です。

本日はそんな人のものの見方や考え方の枠組みを唱えたABC理論についてお話しします。

 

こちらの本をお勧めします。

 

ABC理論とは心理学者アルバート・エリスが開発した理論です。

認知行動療法の1部としても知られているようです。

 

ABC理論とは、自分の感情的及び行動的な反応がどのように作られていくのかを理解するための枠組みです。

この枠組みを理解することによって、冒頭にお伝えしたように、なぜ同じ状況なのに異なる結果が生まれるのかがよくわかるようになります。

 

ABC理論のAはActivating eventです。

きっかけとなった出来事』の略です。

自分の行動が起きた事象、出来事や状況を指し、この出来事が感情的反応の引き金となります。

 

ABC理論のCはConsequenceです。

結果』を意味します。

Aに対する結果と言うことです。

つまり、自分が体験した感情やストレス反応を指します。

 

ABC理論のBはBeliefです。

beliefとは信念です。

物の見方や考え方を指し、出来事に対する個人の信念や思考を指します。

 

つまり、この信念こそがAの状況や出来事を『どのように解釈するか』を決定づけるのです。

 

例えば。

冒頭でお話した、とんでもなく辛い状況になったとき。

 

Aがとんでもなく辛い出来事であり、Bでその出来事を解釈し、Cの結果に繋がります。

 

例えば「あまりにも辛すぎる状況だから手を引くべきだ」といった信念を持つ人もいれば、

「困難な状況だからこそ、立ち向かうべきだ」といった信念で解釈する人もいるということです。

 

このように、Bの信念の部分でCの結果が変わってくるのです。

 

この思い込みを作ってしまう背景は様々なものがあります。

育った環境や、学校の教育、地域社会や文化、今までの体験、メディアなどの影響など。

ときには自分を取り巻くあらゆる人たちが同じような信念を持っていることもあります。

自分では気づかないうちに様々な要因が自分の信念を決定付けているのです。

 

ただし、いくら信念で決定づけられているからといい、このままでいいのでしょうか?

諦めてしまう信念を持っている人は、これからの人生でも何度も壁につまずいてしまうことになってしまいます。

 

諦めてしまったり、相手を尊重せず非主張的な言動や攻撃的な言動を引き起こすものを「非合理的思い込み」といいます。

例えば

  • 「〇〇すべきだ」
  • 「〇〇して当然だ」
  • 「〇〇だから、何を言ってもいい?」
  • 「〇〇だから問題は無い」
  • 「〇〇だから、察してくれるはずだ」

などです。

 

 

その思い込みが相手を縛り付けていたり、その状況に合わなかったり、マイナスに作用してしまったりする場合、それは非合理的思い込みです。

 

相手の表情が曇ったり、相手が黙ってしまうことや、言いたいことも言えなさそうなこと。

そこから抜け出すためには自分の思い込みをまず変えていく必要があります。

 

非合理的思い込みから自由になること。

よりプラスになる考え方を大切にしていくこと。

そうなるために、今まで持っていた信念を手放すということ。

 

「とんでもなく辛い状況ではあるが、それは成長するためのフィードバックである」

 

このように信念を変えることによって、Cの結果もポジティブなものに変わっていきます。

 

このABC理論を活用するとストレスやプレッシャーに対処しやすくなったり、感情のコントロールが効くようになったり、人間関係も改善する手助けにもなります。

 

自分の思考パターンを検証することで、自分を否定してしまう信念をポジティブな信念に置き換えることで自分の能力の向上も可能になります。

 

日記をつけたり、自分と対応することで、非合理的な信念を持っていないかどうかを日々確認してみてください。

 

なぜ同じ状況なのに、困難を打破する人と諦めてしまう人の2パターンに分かれてしまうのか?

自分が気づかないうちに刷り込まれていた思い込みに気づくよう、ABC理論をしっかりと活用してみてください。

 

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