最近、耳にした言葉があります。
それはポルノ中毒という言葉です。
調べてみると
ポルノ中毒とは現実世界に影響及ぼすほど
アダルトコンテンツを見ようとしてしまうことだそうです。
アダルトコンテンツを観るのを止められなかったり
観るために多くの時間をかけてしまったり
現実の女性に興味を持てなくなったりしてしまうそうです。
すると、脳が正常に働かなくなり
やる気が起きなくなり
不安を引き起こしたりしてしまいます。
なぜ、このようなポルノ中毒が起こるのでしょうか?
それは超正常刺激と言うものです。
これは動物行動学の父であるコンラート・ローレンツ氏が発見した現象です。
自然界に存在しないものに対して、
本能が反射的に作動してしまう状態のことを言います。
簡単に言えば、
目の前に存在するわけがないのに
脳がそれに対して反応してしまうということです。
鳥で例えるとしましょう。
ミヤコドリという鳥は大きな卵を箱で育てようとする性質を持っています。
しかし、本物の卵よりも大きな人工ボールを与えると
ミヤコドリは自ら産んだ卵を捨てて大きな人工ボールを温めようとするのです。
これはミヤコドリが大きな卵を育てた方が
元気な答えが生まれるという
プログラムしか備わっていないから起きる現象です。
自然界には巨大なボール等が存在しないため
これは偽物かもしれないと疑うのシステムを実装する必要がないのです。
そのため、ミヤコドリは簡単に騙されてしまうのです。
ポルノ中毒も同じです。
写し出されるアダルトコンテンツはリアルタイムの出来事でありません。
しかし、我々人類が進化した環境の中には
ポルノなどが当たり前になかったため
私たちの脳は簡単に興奮してしまうのです。
イケメンやナイスボディーの女性が人気を呼ぶのも
そのような個体の方が生存率が高かったからです。
ポルノが止められなくなってしまう現象は世界中で報告されています。
近年では「精神障害の診断と統計の手引き」の最新版にも
「異常性欲障害」の項目が登場しました。
ポルノ中毒は、既に医学的な中毒症状の1つとして認識されつつあるのです。
さらに、スマホの使用時間が長ければ長いほど人は不安が大きくなります。
スマホは現代人の集中力を削ぎ
SNSはコミュニケーションの質を下げてしまいます。
2008年にはアメリカ医療情報学会が
「インターネット及びビデオゲーム中毒」を
正式な診断症であると推奨しました。
ハーバード大学の調査によれば
ネットユーザのうち約10%は依存傾向にあるそうです。
彼らは回線がつながらない状況では
ギャンブル中毒に似た禁断症状を示しています。
スマホの使用時間が長ければ長いほど
社会不安のレベルが高いというデータもあります。
自宅でスマホを使い続けると
仕事のストレスが回復しないといった報告もあります。
このように、スマホは私たちのメンタルに負荷をかけているのは間違いありません。
ネットやSNSは新しい情報が常々現れてきます。
新しい情報たちが
常に私たちの快楽システム刺激していくのです。
たったのクリック1回で情報が手に入り
いつでも誰かとコミュニケーション可能な状況は
人類の進化において新しすぎる問題なのです。
ですが、ご安心ください。
私たちの脳は柔軟性が高いので
超正常刺激のダメージは治すことができます。
精神科医のノーマン・ドアッジによる研究では
ポルノ中毒の患者からポルノ視聴を止めたところ
興奮状態だった神経ネットワークが徐々に弱まっていくのか確認されています。
つまり、超正常刺激を断つ時間をしっかりと作ればいいわけです。
シンプルにスマホを触る時間を制限してしまえば良いわけです。
他の人と連絡を取らなければならない状況であったとしても、
時間を決めてしまえば良いのです。
友人に当分返信できないと伝えるのも良いでしょう。
超正常刺激による脳の興奮が徐々に落ち着いていくまで
スマホを触るのやめてください。
少しずつ脳が正常に戻っていくはずです。
スマホを触らないとはじめは寂しさや悲しさがあると思いますが
しばらくすると穏やかな安らぎが訪れます。
その際、脳内ではニューロンの配線がつなぎ直されており文字通り脳リセットされていくのです。
いわゆるデジタル断食をするということです。
これで依存症状を緩和させていくのです。
ポルノ中毒に悩まされている場合はぜひデジタル断食を試してみてください。
クリアな世界が待っているはずです。