なぜ伝えても部下が動かない?脳が納得する“伝え方の科学”とは

なぜ伝えても部下が動かない?脳が納得する“伝え方の科学”とは

 

どうも、効率人生研究家SHOです。

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さて今回は、30代・40代の上司に多い悩み、

  • なぜ伝えたのに動かないのか…
  • 注意するとムスッとされる…
  • 評価を伝えてもピンと来てない…

そんな「伝えているのに伝わっていない問題」に、心理学の力で立ち向かいます。

 

テーマはずばり、
「見せ方で人の納得は変わる」ということ。

この記事では、行動経済学でよく知られる3つの心理効果を使って、
評価・指示・目標を“自然に受け入れてもらう伝え方”を解説していきます。

 

最初の一言がすべてを決める(アンカリング効果)

まず、あなたが上司として評価や目標を伝えるとき…

どんな言葉から始めていますか?

 

例えばこんな2つのセリフ。

  • 「思ったより遅いね」
  • 「あと5分で終わりそうだね」

実はこの2つ、言ってる内容は“ほぼ同じ”です。
でも受け取る側の気分は、まるで正反対になります。

 

これがアンカリング効果

最初に出された情報(=アンカー/錨)が、
その後の受け取り方全体に影響を与えるという心理現象です。

 

たとえば、
「今年の売上目標は1.2倍」とだけ伝えるのと、
「去年1.1倍いった君なら、今年は1.2倍も狙える」と伝えるのでは、
受け取る印象がまったく違ってきます。

 

前者は「えっ、急にハードル高いな…」と感じやすく、
後者は「自分ならいけるかも」とポジティブに変換されやすい。

 

つまり、評価も目標も、“何を最初に言うか”で、脳の準備が変わるんです。

 

このアンカーを活用する一言テクニックは後ほど紹介しますので、お楽しみに!

 

比べ方ひとつで納得が変わる(対比効果)

次に大事なのは、「どう比べるか」。

評価や目標を伝えるとき、つい言ってしまいがちなのが…

「Bさんに比べて、ちょっと足りないね」

これ、やる気を下げるワーストフレーズです。

 

人は「比較されること」自体にはそこまで反応しませんが、
“どう比較されるか”には敏感です。

 

「あなたはまだ●●ができていない」ではなく、

「このグラフで見ると、Aパターンが最も効率的だね。次回はこれを取り入れよう」と見せる。

 

すると部下の脳は、

✖「自分が否定された」

◎「正解に近づくヒントをもらった」

という風に変換されやすくなります。

 

つまり、対比効果とは、「人」ではなく「選択肢」を比べること。

その視点の変換だけで、伝わり方はまるで変わるのです。

 

“期待のかけ方”が変われば反応も変わる(期待の力)

最後は、部下の行動をもっとも左右する「期待」の話。

 

「これは君にしか任せられない」──

こう言われた部下が、目の色を変えて働くケース、よくありますよね。

 

これは単なる気合ではなく、脳が“期待を達成すべき目標”として捉えるように変化するから。

これをピグマリオン効果(期待の力)と言います。

 

ただし、ここで注意点も。

「期待」だけだと、ただのプレッシャーになります。

 

そこで大切なのが「基準」のセット。

◎「前回もここまでやりきったし、今回も期待してる」

✖「期待してるぞ(だけ)」

前提に“過去の実績”や“客観的な基準”を置くことで、部下の脳に“できる前提”がセットされるのです。

 

この「期待 × 基準」のかけ合わせで、脳は“自発的に”動き出します。

 

部下が納得して動く「伝え方の順序」

ではここから、今すぐ使える伝え方テンプレートをご紹介します。

キーワードはこの3ステップ。

①基準(過去や平均)

②実績(その人の現状)

③期待(次に目指す姿)

たとえばこんな感じ。

 

悪い例:
「次はもっと数字出してね」

良い例:
「前回の成果(売上120件)は社内平均より高かったよね。
君なら次は150件も見えてくると思うんだ。」

 

この「基準→実績→期待」という順序で話すことで、
脳は“納得した上で”次の行動に切り替わるのです。

 

ちなみにこの順序は、アンカリング・対比・期待の3つの効果をすべて内包しています。

まさに“脳に自然に届く言葉の順番”なんです。

 

職場で使える!声かけテンプレート集

あなたが今、評価や指示で悩んでいるなら、ぜひ以下のフレーズをそのまま使ってみてください。

  • 「去年も成果出してたし、今回もいけるって信じてるよ」(期待 × 実績)
  • 「このデータを見ると、あと少しでトップ層だね」(対比 × ゴール設計)
  • 「まずは自分のペースでいい。でもこのラインは目指そう」(アンカリング)

そして、これらの言葉には“感情の押しつけ”がないのがポイント。

命令でも、お願いでもなく、

「あなたを信じている」というメッセージに変換するだけで、

受け手の脳は驚くほど前向きに反応します。

 

まとめ|“伝える力”は、脳の仕組みで強化できる

ここまでのポイントを、もう一度整理しましょう。

  • ✅ 最初の言葉で“印象の土台”を整える(アンカリング)
  • ✅ 人ではなく“構造”で比べる(対比効果)
  • ✅ 期待は“基準”とセットで伝える(ピグマリオン効果)

 

「どう伝えるか」は、単なるスキルではありません。

脳が受け取りやすい順番・構造に沿って設計するだけで、

部下の納得感も、自発性も、確実に変わります。

 

もしあなたが、

✔ 部下を育てる責任を感じている
✔ 評価や指示が空回りしていると感じている
✔ 言わずとも動けるチームをつくりたい

そんな想いがあるなら──

この先にある“伝え方の設計図”が、きっと力になります。

 

▼【続編】では、さらに実務で使える設計スキルを解説!

この記事は、SHO’s Study Log(有料会員限定)
『伝え方で差がつく|部下が動きたくなる“評価と指示”の心理設計』の無料版です。

続編では、こんな現場向けの実践技術を詳しくご紹介しています:

  • 🔹 部下が納得する「目標数字の伝え方」
  • 🔹 評価を自然に受け入れる「順序の設計」
  • 🔹 プレッシャーを責任感に変える「期待のかけ方」

続き『【有料会員限定】部下が動きたくなる“評価と指示”の心理設計』はこちら
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評価と指示は「技術」です。
感覚で伝えるのを卒業して、“伝える設計”を手に入れましょう。

 

「今日1日をモノにしよう!」

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

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