あなたは不安を感じやすい方ですか?
不安は自分を守るために必要ですが、現代はその不安から抜け出す事は少なく、慢性的な不安にずっと苛まれ続けています。
すると、体内で小さな火事が起き、炎症となって体を蝕んでいきます。
今回は、そんな体内の炎症レベルを下げてしまう方法をご紹介します。
こちらの本をお勧めします。
ここで驚きの情報です。
なんと、心理的な不安や体内の炎症レベルが低い人たちにはとある特徴があったのです。
ある感情を体験した回数が多いほどその効果があるのです。
その感情とは「畏敬の念」です。
「畏敬の念」と言うのは自分の理解を超えたものに触れた際に湧き上がる感情。
感動を超えた感情みたいなものでしょうか。
例えば、オーロラを見たり、オリンピック選手か新記録を出したり、全く新しいアートに触れたときなど、心の底からものすごく感動することができればそれは「畏敬」です。
カリフォルニア大学の研究チームは、「畏敬の念」には炎症物質を適切なレベルに保つ作用があると発表してます。
実際に、科学の世界ではこの「畏敬」の不思議な効果が次々と明らかになっているそうです。
スタンフォード大学の実験では、壮大な山や海の動画を見た被験者は人生の満足度が上がったそうです。
さらに、チャリティーなどへ寄付を行う気持ちも増加し、主観的な時間の感覚が長くなったと話しています。
主観的な時間の感覚が長くなるというのは「仕事に使える時間が増えた気がする」と感じることです。
他の2700人を対象に行われた調査でも、生まれつき「畏敬」を感じやすい性格の人ほど親切な行いが多く、目の前の欲望にも強いと言う傾向が確認されています。
「畏敬」には、ポジティブな感情を引き起こしたり、健康や調子に大きな影響を与えたり、不安を減らし、良き人間にさせる働きがあるようです。
畏敬を感じると自分の小ささを思い知らされ、より大きな存在の1部になったような感覚になります。
少し抽象的ですが、その時の意識は時間感覚が未来と現在を「永遠」でパッケージしたような状態に変わるそうです。
このような意識のあり方をニューヨーク市立大学のロバート・J・リフトン氏は「自然的超越」と呼んでいるそうです。
自分自身を大自然や自然の摂理の1部だと認識し、死の不安を和らげるそうです。
宗教の世界では、大昔からこれを採用してきました。
約75,000人を10年にわたって調べたハーバードの調査です。
週に1回のペースで礼拝に参加した女性は、全く教会に行かない女性に比べて、その後16年間の死亡率が33%減少する傾向があったそうです。
他にも信仰心が高い人ほど、自殺率が下がる現象が確認されています。
また、特定の宗派やスピリチュアルを信じる人は患者の予後が向上しているのです。
宗教が残してきた成果は、「畏敬」の発生装置としても効果を発揮します。
過去の畏敬の研究をまとめたところ、宗教以外にも畏敬を引き起こしやすいポイントは3つあるそうです。
1.自然
自然は私たちにとって、最強の炎症対策です。
大自然に触れることによって、自分は大きな生命システムの1部であると言う感覚を持たせてくれます。
実は自然に関しては、他の本でも十分に効果が説明されています。
自然で感じることができる畏敬の念はものすごく感嘆するものがあり、人体へ大きな影響を与えます。
2.アート
音楽や映画、絵画、演劇など高度な創作性を持つものが重要です。
ロン・ミュエックの巨大なリアリズム彫刻などの芸術作品。
そして、シンプルな超巨大なダムやスタジアムのような建物でも構わないそうです。
逆に、既になじみのあるものに関しては、楽しさの感覚を与えてくれないので、オススメはしないそうです。
理由はわからないけれども、何故か惹かれてしまうものを基準に選ぶと良いでしょう。
3.人
歴史上の偉人や現役のスポーツ選手や芸能人、政治家などカリスマ性を備えた人物はいずれも畏敬の念を生みます。
彼らが成した企業には恒久的な価値を持ち、それが永遠と一体化した感覚を育てるそうです。
人の「畏敬」には個人差があるようで、赤ちゃんの笑い声などでも畏敬を感じるケースがあるかもしれないとのことです。
自然、アート、カリスマ。
畏敬の念を感じることで、あなたの心理的な不安や炎症レベルが低くなっていきます。
アウトドアや美術館や有名人。
足を外に向けていろいろなものを見に行くことをお勧めします。