なぜ「罰金」を導入したら、保育園の“遅刻”が【激増】したのか?「お金」が“良心”を殺す恐るべき理由

なぜ「罰金」を導入したら、保育園の“遅刻”が【激増】したのか?「お金」が“良心”を殺す恐るべき理由

 

どうも!

友人の引っ越しを手伝い、
「ありがとう!」と現金1万円を渡されたら、
「俺たちの友情は時給換算か…」と
一瞬、友情が冷めそうになった効率脳アドバイザーSHOです。
#心は金で買えない

 

脳科学・心理学・習慣設計をベースに、「人生のムダを減らす技術=効率脳」を毎日発信しています。

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あなたの「常識」は、間違っている

さて、あなたに質問です。

「迷惑な“遅刻”をやめさせる一番の方法は?」

 

多くの人はおそらく「罰金を取ればいい」と答えますよね。
(アメとムチの「ムチ」です)

 

「人に“やる気”を出させる一番の方法は?」

多くの人は「ご褒美(お金)をあげればいい」と答えます。
(アメとムチの「アメ」です)

 

 

…しかし。

 

もし、その「罰金」が遅刻を“激増”させ、
その「ご褒美」が“やる気”を“激減”させるとしたら?

 

今日は、
お金が僕たちの「心(良心や道徳心)」を破壊してしまう、
押し出し効果(クラウディング・アウト)」という
恐るべき脳のバグについて解説します。

 

 

 

衝撃:保育園が「罰金」を導入したら、親の“遅刻”が【2倍】に激増した

これは、イスラエルの保育園で起きた、
あまりにも有名な実話です。

 

【問題】
その保育園では、
お迎えの時間に「遅刻」してくる親が後を絶たず、
先生たちが疲弊していました。

 

【対策】
そこで、経済学者のアドバイスに基づき、
「遅刻した親からは“罰金”を取る」
という制度を導入しました。

これで遅刻はゼロになる…と誰もが思いました。

 

【結果】
なんと、罰金導入後、
遅刻してくる親の数は【2倍】に激増しました。

 

【最悪の結末】
慌てて「罰金」を廃止しました。
しかし、一度増えてしまった遅刻は、
二度と減ることはありませんでした。

#罰金が遅刻を増やした

 

 

なぜ?お金が「罪悪感」を殺した

なぜ、こんな真逆のことが起きたのでしょうか?

僕の考察を交えて解説します。

それは「お金」が、
親たちの「心」を“押し出し(クラウドアウト)”てしまったからです。

 

【罰金導入前】
親の心理:「ヤバい、遅刻しちゃう!
先生に“申し訳ない”な…」

この「道徳的・社会的な“痛み”(罪悪感)」が、
遅刻の強力なブレーキになっていました。

 

【罰金導入後】
親の心理:「ああ、遅れちゃった。
でも、“お金(罰金)”を払えばいいんでしょ?」

「罰金」は「罰」ではなく、
単なる「価格(延長料金)」になったのです。

 

お金は、
「先生ごめんなさい」という“道徳”を、
「延長料金を払う」という“経済取引”に、
すり替えてしまいました。

 

そして、
一度“お金”で解決できると知った脳は、
罰金が廃止されても、
もう「罪悪感」を感じることはありませんでした。

 

 

 

「アメ」も「良心」を殺す

この「押し出し効果」は、
「ムチ(罰金)」だけでなく「アメ(報酬)」でも起きます。

 

スイスで、
「核廃棄物施設」の受け入れに関する
調査が行われました。

 

【Aグループ】
住民に「(危険ですが)受け入れてくれますか?」と頼みました。
→ 結果:「国のための“お役目(市民の義務)”だ」と
50%の住民が賛成しました。

 

【Bグループ】
Aと同じ質問+「受け入れたら、
高額な“報酬(お金)”をあげます」と提案しました。
→ 結果:なんと、
賛成は【25%】に激減してしまいました。

 

これも同じです。

Aグループは「道徳(市民の義務)」で考えていました。

 

しかし、Bグループは「お金」を提示された瞬間、
脳が「ワイロだ」「金で買収しようとしてるな」
「そんなにヤバい施設なのか?」と、
“経済取引(利己的な思考)”に切り替わりました。

 

お金は、
「国のため」という“利他的なやる気”を、
“利己的な思考”で押し出してしまったのです。

#お金は劇薬

 

 

お金が「プロ」を殺す時

いかがでしたか?

お金(アメもムチも)は、
僕たちの「心(罪悪感・道徳心・市民の義務)」を破壊し、
ただの「経済取引」に変えてしまう、
恐ろしい“劇薬”なのです。

 

「じゃあ、お金は“やる気”には一切使えないの?」

「“プロ”の世界なら、お金(賞金)は大事でしょ?」

 

そう思いますよね。

しかし、その「お金(賞金)」こそが、
プロのパフォーマンスを殺す原因になるとしたら…?

 

なぜ、
サッカーイングランド代表の超一流選手は、
「勝てば何十億」という
強烈なプレッシャー(お金)がかかったPK戦で、
いつも「失敗」してしまうのでしょうか?

 

そして、
お金の代わりに、
僕たちの脳を「お金」以上に興奮させ、
やる気を引き出す「最強の報酬」があるとしたら?

 

ご安心ください。

そのための「完全な設計図」を用意しました。

 

僕のYouTubeチャンネルのメンバーシップ会員限定記事では、
この「お金と心」の複雑な関係の【完全な答え】を提示します。

 

「お金」というプレッシャーでプロが
「失敗する(=チョークする)」脳の仕組みを解説し、
お金を使わずに(あるいは、お金を逆手に取って)
人の「やる気」を最大化する、
最強の心理テクニックをすべて伝授します。

 

これはあなたが「お金」で人間関係を壊さず、
自分と相手の「やる気」を正しくハックするための「取扱説明書」です。

 

▶ 有料記事『【実践・完全版】「お金」は“やる気”の毒か薬か?プロが「プレッシャー」で失敗する脳の仕組みと、「褒め言葉」が最強の報酬である科学的根拠』はこちら

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【追伸】
僕も「お金」と「心」の実験をしてみました。

妻の誕生日に、
「A:現金1万円」と
「B:僕が選んだ1万円のプレゼント」
どっちがいいか聞きました。

妻は「B」を選びました。
「お金(経済取引)」より、
「選んでくれた時間(社会規範)」を
喜んでくれたようです。

…ただ、そのプレゼントを開けた妻が、
「で、レシートは?」
と一言。

どうやら僕の家庭では、
「社会規範」と「経済規範」が
ハイブリッドで審査されるようです。
#返品という名の経済合理性

 

それでは、今日もこの言葉で締めさせていただきます。

『今日1日をモノにしよう!』

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

 

参考書籍

 

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