【悲報】Amazonの大誤算。なぜ「2.8兆円の経済効果」という最強のカードは、ニューヨーク市民に破り捨てられたのか?

【悲報】Amazonの大誤算。なぜ「2.8兆円の経済効果」という最強のカードは、ニューヨーク市民に破り捨てられたのか?

 

どうも!

「今日こそは絶対に怒らない」と仏のような心で朝を迎えたのに、
イヤホンのコードがドアノブに引っかかって耳から引きちぎられた瞬間に、
一瞬で阿修羅へと変貌を遂げた、感情コントロール能力ゼロの効率脳アドバイザーSHOです。
#ドアノブ絶滅しろ

 

さて。

今日は、
『どれだけメリットがあっても、"感情"を無視した提案はゴミ箱行きである』
という、ビジネスマンが一番やらかしがちな失敗についてお話しします。

本題に入る前にコチラの共有です。

 

 

そんなこんなで本題です。

 

Amazonの敗北

皆さんは、2018年に起きた「Amazon第2本社(HQ2)騒動」を覚えていますか?

 

当時、Amazonはシアトルに次ぐ第2の本社を作る計画を発表しました。

提示された条件(燃料)は破格でした。

 

投資額: 25億ドル(約2800億円)
新規雇用: 2万5000人(平均年収15万ドル以上の高給職)

 

これに全米の都市が飛びつき、誘致合戦が始まりました。

そしてAmazonは、ニューヨークのロングアイランドシティを選びました。

 

普通に考えれば、ニューヨーク市民は大喜びするはずです。

税収は増えるし、雇用も生まれるし、街は潤う。

「メリット(燃料)」しかない提案です。

 

しかし、結果はどうなったか?

猛烈な反対運動が巻き起こり、Amazonは計画を撤回(白紙化)しました

 

なぜ?

2800億円をドブに捨ててまで、なぜ市民は拒否したのか?

 

 

見えない摩擦「感情」

Amazonが読み違えたのは、市民の「感情」という摩擦でした。

 

Amazonは「経済効果」という数字(燃料)ばかりをアピールしました。

しかし、市民が見ていたのはそこじゃなかった。

 

・「家賃が上がって、追い出されるんじゃないか?」
・「地下鉄がもっと混むんじゃないか?」
・「地元のコミュニティが壊されるんじゃないか?」

 

こういった「不安」や「恐怖」というネガティブな感情(摩擦)に対して、Amazonは何のケアもしませんでした。

むしろ、「来てやるんだから感謝しろよ」という透けて見える傲慢さが、火に油を注ぎました。

 

人間は、ポジティブな感情(期待)よりも、
ネガティブな感情(不安・損失)の方を強く、長く記憶します。

 

これを「ヘドニック・アシンメトリー(快楽の非対称性)」と言います。

 

どんなに美味しいケーキ(メリット)を出されても、
その皿にゴキブリ(不安)が一匹いたら、絶対に食べませんよね?

Amazonはそれをやったんです。

 

 

説得すればするほど、相手は離れる

そしてもう一つ、さらに厄介な抵抗があります。

心理的反発」です。

 

これは、
「自分の自由が脅かされたと感じた時、無意識に抵抗する心理」のことです。

 

Amazonや政治家たちが「これは素晴らしい計画だ!」「反対する奴はバカだ!」と説得すればするほど、
市民は「押し付けられるのは嫌だ!」「自分たちで決めさせろ!」と反発しました。

 

皆さんも経験ありませんか?

親に「勉強しなさい!」と言われた瞬間、やる気がゼロになる現象。

アレです。

 

人間は、他人からコントロールされることを死ぬほど嫌います。

 

だから、あなたの熱心な「説得」は、
相手からすれば「自由への侵害」でしかないんです。
#良かれと思ってが一番タチ悪い

 

 

北風ではなく、太陽になれ

結論です。

人を動かしたければ、
「メリット(燃料)」を積み上げて説得するのをやめてください。

それは「北風と太陽」の北風です。

 

やるべきは、
相手の心の中にある「不安(感情)」に寄り添い、
「自分で選んだ(心理的反発の解除)」と思わせることです。

 

YouTubeメンバーシップ限定記事では、
この厄介な「感情」と「心理的反発」を無力化する具体的なテクニックを解説します。

 

・なぜ、あるNGOの募金キャンペーンは「金額を提示しない」ことで成功したのか?
・相手に「自己説得」させて、喜んでYESと言わせる会話術とは?

 

ビジネスだけでなく、子育てや夫婦関係にも使える「悪用厳禁」の心理術です。

 

▶ 有料記事『【保存版】なぜ「正論」は嫌われるのか? 相手の脳をハックして「自分から動きたくなる」ように仕向ける「自己説得」の技術』はこちら

▶ メンバーシップ『SHO’s Study Log』の登録はこちら

 

 

【追伸】
「説得は逆効果。相手に選ばせることが大事だ」
この教えを胸に、僕は妻にアプローチしました。

今週末、僕はどうしてもバスケに行きたい。
でも、普通に言えば「また?」と反発されるのは目に見えています。
そこで僕は言いました。

「ねえ、今週末なんだけど、
『僕が一日中家にいて、ゴロゴロしながら君の家事の邪魔をする』のと、
『僕がバスケに行って不在で、君が一人でゆっくりNetflixを見る時間を楽しむ』の、
どっちがいいかな? 僕は君の自由意志を尊重するよ」

妻は、包丁を研ぐ手を止めずに言いました。

「第3の選択肢を提案します。
『あなたがバスケに行き、その罪滅ぼしとして来週一週間すべての皿洗いとお風呂掃除を担当する』。
これなら私の『感情的摩擦』は解消され、あなたの『生存』も保証されます。
選ぶ権利はあなたにあります」

…どうやら僕は、
「究極の選択」を突きつけたつもりが、
「究極の隷属契約」を結ばされるハメになったようです。
#交渉決裂

 

それでは明日のブログでお会いしましょう!

『今日1日をモノにしよう!』

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

 

参考書籍

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事