【衝撃】なぜ「お願い」するほど無視されるのか? キャンセル率を劇的に下げた「たった一言」の魔法

【衝撃】なぜ「お願い」するほど無視されるのか? キャンセル率を劇的に下げた「たった一言」の魔法

 

どうも。

「勉強しなさい!」と子供に言うたびに、
「じゃあパパは今月いくら稼いだの?」と逆質問され、
そっと部屋のドアを閉じて現実逃避している効率脳アドバイザーSHOです。
#論破される親父

 

さて。

今日は、
『正論やお願いで人を動かそうとするのは、ガソリンスタンドでタバコを吸うくらい危険な行為である』
という、コミュニケーションの「自爆スイッチ」についてお話しします。

本題に入る前にコチラの共有です。

 

 

そんなこんなで本題です。

 

レストランを救った「たった一言」

皆さんは、飲食店の「無断キャンセル(ノーショー)」がどれほど深刻かご存じでしょうか?

ある高級レストランでは、予約客のなんと30%が姿を見せないこともあったそうです。

 

店側はもちろん対策をしました。
予約の電話の最後に、こうお願いしたんです。

「キャンセルする場合は、必ずお電話ください」

 

丁寧で、当たり前のお願いですよね?

でも、効果はゼロ。

客は来ないし、電話もしない。

困り果てたオーナーは、心理学者に相談しました。
そこで心理学者は、マニュアルのセリフを「ほんの少し」変えました。

 

変更前:「キャンセルする場合は、お電話ください」
変更後:「キャンセルする場合は、お電話いただけますか?」

 

違いが分かりますか?
「命令(ください)」を「質問(いただけますか?)」に変えただけです。

 

たったこれだけで、客は電話口で「はい、そうします」と答えることになります。
その結果、無断キャンセル率は劇的に低下しました

 

なぜか?

客は「店に命令された」のではなく、
「自分でお電話しますと約束した(コミットメント)」からです。

人は、他人からの命令には従いませんが、
「自分が口にした言葉」には従おうとする習性があります。

 

 

「禁止」されると燃える脳みそ

「人から指図されたくない!」
この感情は、あなたが思っている以上に強烈です。

これを心理学で「心理的反発」と言います。

 

面白いデータがあります。
ある大学のトイレに落書きが絶えませんでした。
そこで大学側は、2種類の看板を設置して実験しました。

 

A:「落書きは絶対に禁止!」(強い命令)
B:「落書きはやめてください」(弱い依頼)

 

普通ならAの方が効きそうですよね?

でも結果は逆でした。
「絶対禁止!」と書かれたトイレの方が、格段に落書きが増えたのです

 

人間は「自由を奪われた」と感じた瞬間、
無意識に「反抗することで自由を取り戻そう」とします。

「押すなよ? 絶対に押すなよ?」と言われると押したくなる。
あれはダチョウ倶楽部の芸ではなく、脳の仕様なんです。

 

 

「正論」は相手をカルト化させる

この「心理的反発」の厄介なところは、
「事実やデータ(正論)」すらも跳ね返すという点です。

 

1950年代、あるカルト教団が「洪水で世界が滅びる」と予言しました。
信者たちは家や仕事を捨てて集まりました。

しかし、予言の日になっても洪水は起きませんでした。
普通なら「騙された!」と目を覚ましますよね?

 

ところが、信者たちはどうしたか?
「私たちの祈りが世界を救ったのだ!」と解釈し、
以前よりも熱心に布教活動を始めたのです

 

これを「ブーメラン効果」と呼びます。
自分の信念を否定するような「強力な証拠(予言外れ)」を突きつけられると、
人は間違いを認めるどころか、逆に信念を強固にしてしまうのです。

 

あなたが部下に「このデータを見ろ!お前のやり方は間違っている!」と正論で詰めれば詰めるほど、
部下は「上司は現場を分かっていない!」と意固地になります。

それは部下がバカだからではありません。
あなたが「説得(攻撃)」を仕掛けたせいで、相手の「防御システム」が作動したからです。

 

 

自分で選ばせろ

結論です。

人を動かしたければ、
「説得」しようとするのをやめてください。
「答え」を与えるのもやめてください。

 

ラットの実験でも証明されています。
電気ショックを「自分で止められるラット」は健康でしたが、
「自分ではどうにもできないラット」は胃潰瘍になりました。

生き物にとって「自分でコントロールしている感覚(自律性)」は、
水や食料と同じくらい重要なのです。

 

やるべきは、
命令することではなく、
「問いかけて、相手の口から答えを言わせること」です。

 

YouTubeメンバーシップ限定記事では、
この「心理的反発」を逆手に取り、
「相手に『自分で決めた』と錯覚させながら、あなたの思い通りに誘導する悪魔的質問術」
を解説します。

 

・アルコール依存症患者に「お酒をやめますか?」と聞いてはいけない。では何と聞くべきか?
・差別主義者の偏見を一瞬で消し去った「ディープ・キャンバシング」の手法
・従業員の不満をゼロにして、生産性を爆上げした「コ・デザイン」の魔力

 

説得のプロは、説得しません。
「自己説得」させるのです。

 

▶ 有料記事『【悪用厳禁】相手の口から「YES」を引きずり出す「自己説得」と「目盛り」の質問術』はこちら

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【追伸】
「命令は反発を生む。質問して選ばせることが大事だ」
レストランの事例で自信を深めた僕は、妻に実践しました。

週末、僕はどうしても家でゴロゴロしたかった。
でも「ゴロゴロしていい?」と聞けば「ダメ」と言われる(反発)。
そこで僕は、コミットメントを引き出す質問をしました。

「ねえ、週末は『僕が美味しいコーヒーを淹れて、君の話をゆっくり聞く時間』にするのと、
『僕が買い物に行って荷物持ちをする時間』にするの、どっちが君にとって有意義かな?」

完璧な二択です。前者の「コーヒー」を選べば、僕は家から一歩も出ずに済みます。

妻は即答しました。

「両方採用します。
まず買い物に行って荷物を持ち(労働)、
帰宅後にコーヒーを淹れて私の愚痴を聞きなさい(精神的ケア)。
ちなみに、これを拒否する権利はありません」

…どうやら我が家では、
「心理的反発」が発生する余地もなく、
「独裁政権」による強制労働が執行されるようです。
#民主主義の崩壊

 

それでは明日のブログでお会いしましょう!

『今日1日をモノにしよう!』

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

 

参考書籍

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