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【閲覧注意】なぜ占い師は「家の住所」や「死因」まで当てられるのか? 確率論で解き明かす「予言のカラクリ」
どうも!
寝起きにスマホを見ようとして、手から滑り落ちたスマホが顔面(特に鼻の軟骨部分)に直撃し、一人で悶絶しながら朝を迎えた効率脳アドバイザーSHOです。
#スマホは凶器
さて。
今日は『なぜ占い師は「家の住所」や「死因」まで当てられるのか?』というテーマでお話したいと思います。
前回のブログでは「性格」を当てるカラクリ(誰にでも当てはまる言葉)を話しましたが、今回はもっとエグい話です。
「事実」を当てる技術について、禁断のネタバラシをします。
本題に入る前にコチラの共有です。
そんなこんなで本題です。
「住所に『2』がつきますね?」の魔術
いきなりですが、実験です。
あなたの家の住所(番地や部屋番号)を思い浮かべてください。
……見えました。
「数字の『2』が含まれていますね?」
どうでしょう?
「えっ、なんで分かったの!?」と驚いた方が結構いるんじゃないでしょうか。
実はこれ、超能力でもなんでもありません。
イアン・ローランドの『コールド・リーディング』で紹介されている「確率の高い推測」という統計トリックです。
種明かしをしましょう。
例えば、1番地から100番地まで家が並んでいるとします。
そのうち、「2」が含まれる数字はいくつあると思いますか?
2, 12, 20, 21, 22... と数えていくと、なんと19軒もあります。
つまり、約5軒に1軒は「2」がつくんです。
さらに、マンションの部屋番号や、郵便番号、電話番号まで範囲を広げれば、「2が含まれない人」を探す方が難しいレベルになります。
占い師(サイキック)は、こう言います。
「2という数字が強く見えます。住所か、あるいは誕生日に2が入っていませんか?」
当たれば「先生すごい!」と信者が爆誕し、
外れても「では、これから2という数字が重要な意味を持ちます」と未来の話にすり替えればいいだけ。
#無敵かよ
これが、霊視の正体の一つ、「統計学的な・賭け」です。
「制服」は軍服だけではない
次に紹介するのは、もっと巧みな「曖昧な事実」というテクニックです。
占い師がこう言います。
「亡くなったその男性ですが……仕事中に『制服』、あるいは何か決まった服を着ている姿が見えます」
これを聞いて、あなたは誰を想像しますか?
警察官? 消防士?
いいえ、この「制服(ユニフォーム)」という言葉の守備範囲は、あなたが思っているより遥かに広いんです。
・医師や看護師(白衣)
・工場作業員(作業着)
・ショップ店員(エプロン)
・スポーツチームのユニフォーム
・学生時代の制服
これら全てが「当たり」になります。
社会人の多くは何らかの「決まった服(スーツ含む)」を着て仕事をしています。
しかし、言われた側の脳は勝手に、
「そういえば、彼はいつも作業着を着ていた! なんで知ってるの!?」
と、自分の記憶に合わせて情報を具体化してしまうのです。
これを「創造的な解釈」と呼びます。
サイキックは曖昧な「枠」を投げているだけ。その枠に「絵」を描いているのは、あなた自身なんです。
「ヨーロッパ」と言っておけば間違いない
もう一つ、「曖昧な事実」の面白い例を挙げましょう。
「地理に関すること」です。
> 「ヨーロッパとのあるつながりが見えます。英国かもしれないし、もっと暖かいところ、地中海のほうかもしれません」
これ、冷静に考えてください。
「ヨーロッパ」って、どれだけ広いと思ってるんですか。
#ざっくりしすぎ
でも、相談者は必死に探します。
「あ、去年イタリア旅行に行きました!」
「親戚がフランス車に乗っています!」
「昔、スペイン料理屋でバイトしてました!」
どんな些細なことでも、
「仕事、休暇、家族、友人、製品、食事」のどれかでつながっていれば、すべて「的中」とみなされます。
もし米国なら「ニューイングランドから西海岸まで」と言えば、ほとんどの主要都市をカバーできます。
下手な鉄砲も、数打ちゃ当たるどころか、「散弾銃を至近距離でぶっ放している」のがこのテクニックです。
「青い車」の奇跡
最後は、シンプルかつ強力な「まぐれ当たりを狙う推測」です。
別名、ショットガンニングとも呼ばれます。
「どういうわけか、青い車が見えます」
これは非常に単純な統計的賭けです。
青い車は街中でよく見かけますし、過去に乗っていた、家族が乗っていた、隣の家が乗っている……含めれば、かなりの確率でヒットします。
ここで重要なのは、「当たる確率」よりも「当たった時のインパクト」です。
・当たった場合:「すごい!まさに今、青い車を買おうか迷ってたんです!」(奇跡認定)
・外れた場合:「ふーん、青い車? 思い当たらないな」(即忘却)
これを「ウィン=ウィン・ゲーム」と言います。
当たれば称賛され、外れても忘れられる。
サイキック側には何のリスクもないんです。
結論:予言されているのは「確率」だけ
まとめます。
彼らが「事実」を言い当てているように見えるのは、超能力があるからではありません。
1. 確率の高い推測:「2」のつく住所など、統計的に高い数字を言う。
2. 曖昧な事実:「制服」「ヨーロッパ」「胸の病気」など、解釈の幅が無限にある言葉を使う。
3. まぐれ当たり:当たれば奇跡、外れればノーカウントの賭けに出る。
私たちは、
「自分だけは特別だ」と思いたい生き物です。
だからこそ、誰にでも当てはまる確率論を、「私だけの運命」と誤解してしまう。
でも、この仕組みを知っていれば、
無駄な占いに大金を払うこともなくなりますし、
逆にビジネスの現場で、相手のニーズを探るための「賢い質問」として応用することもできます。
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この確率論を一歩進めて、
「外れた時でも強引に『当たり』にしてしまう『プッシュ』という力技」や、
「会話を分岐させて、相手から勝手に情報を喋らせる『フォーキング(分岐)』」
という、さらに実践的(かつ悪魔的)な会話テクニックを解説します。
・相手が「No」と言った瞬間に、どう切り返せば「Yes」に変わるのか?
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知れば知るほど、人間の脳がいかにチョロいかが分かります。
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【追伸】
「確率の高い推測」を学んだ僕は、
今朝、妻に対して実験を行いました。
出勤前の忙しい時間帯、僕は妻に予言しました。
「ねえ、君のバッグの中には……『レシート』が入ったままになっているね?
それも、一枚や二枚じゃない。クシャクシャになったやつが見える」
これは主婦のカバンの中身としては、ほぼ100%の的中率を誇る「確率の高い推測」です。
勝ったと思いました。
妻は冷ややかな目でバッグを開け、整理整頓された中身を見せつけました。
そこにはレシート一枚ありませんでした。
「私は昨日、家計簿をつけるために全捨てしました」
そして妻は言いました。
「私の推測では、あなたのポケットの中には、
『いつか捨てようと思って忘れているティッシュの残骸』が入っていますね?
それを洗濯機に入れる前に出しなさい。確率は100%です」
…どうやら僕は、
中途半端な確率論で挑んだ結果、
「確定した未来(洗濯前の説教)」を呼び寄せてしまったようです。
#完全論破
それでは、明日のブログでお会いしましょう!
『今日1日をモノにしよう!』
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
